
コラム
なぜ職場の人間関係トラブルが起きるのか?
あなたにはこんな悩みがありませんか?
・上司のことが理解できず、全く尊敬できない
・部下がミスをしてばかり、いくら注意しても改善されない
・毎日嫌いな同僚に感情を振り回されている
・仕事は嫌いでは無いけど、とにかく人間関係だけがツラい・・・
・結果として仕事のやる気が起きず、転職を考えている
今回はそんな「職場の人間関係」における重要なお話をします。
これを読むことであなたは
・上司や同僚に振り回されなくなる
・やる気のない部下にやる気を起こさせることができる
・周りに嫌いな人がいなくなる
・自分の言いたいことが相手に伝わる
・自分の好きなことを自信をもって取り組める
といった状態になることができるでしょう。
それは無意識のうちに・・・
では早速、職場の人間関係において重要なあるポイントをお伝えします。
結論から言うとそれは「価値観」です。価値観とはつまり「大切にしていること」ですね。
・上司のことが理解できず、全く尊敬できない
・部下がミスをしてばかり、いくら注意しても改善されない
・ことあるごとに嫌いな同僚に感情を振り回されている
・仕事は嫌いでは無いけど、人間関係だけがツラい・・・
・結果として仕事のやる気が起きず、転職を考えている
という場合、今後は「自分とその人の価値観」に注目してください。人は「必ず」「何かしらの」価値観を持っています。
・バリバリ仕事して出世したい人
・預金口座のお金が増えるのが楽しみな人
・何より家族との時間を大切にしたい人
・食べるものに強いこだわりを持っている人
その価値観は実に様々です。
そして意識的にも無意識的にも、人は自分の価値観を優先して行動を起こします。
気づいていないかもしれませんが、あなたが
・今の職場を選択した理由
・今住んでいる場所を選んだ理由
・今のパートナーと結婚した理由
その行動全ては、何かしらの価値観に基づいて選択されているんですね。逆に言えば、そういった価値観を持っているからこそ、あなたは行動を選択することが出来るんです。
ただ・・・ここで1つ問題が出てきます。
それは「多くの人が自分の価値観を周りに押し付けている」という事実です。1つ例を紹介しましょう。
営業部長:岩本部長の事例

岩本さん(仮名/45歳/営業部長)は仕事に価値を感じています。彼はとても仕事熱心で「仕事で成果を出して、人から認められること」を生きがいとしています。
そんな岩本部長には部下がいます。部下の名前は山下さん(男性・32歳)今年で仕事10年目の中堅社員で、最近子供が生まれたばかり。子供のために仕事をがんばらねば!と考えています。
しかし、その思いとは裏腹に山下さんは近頃ミスが続いていて、やる気がなく集中力を欠いているようでした。そんな山下さんを見て、岩本部長は彼を励まそうとこんなことを言います。
「大丈夫、ミスは誰だってある。こんな時こそもっと仕事に一生懸命になれ!そうすればお前は必ず出世できる!!この間、社長もお前のことを褒めてたぞ。頑張れば給料も上がるかもな。」
それを聞いた山下君は「はぁ、すいません。ありがとうございます・・・」といった感じでどこか上の空。イマイチ話が伝わったように感じません。
岩本部長は更にこう考えます。
「あいつは何であんなにやる気がないんだろう・・・俺の教育が悪いのか。もしかして社内の人間関係に悩んでいるのか??よし、今度飲みに誘って励ましてやろう!」
その後も、岩本部長は山下さんが落ち込む姿を見るたびに、熱意を込めて「頑張れ!」と鼓舞しました。周りから見ても岩本部長のその姿は、とても部下思いの良い上司に見えました。
それから1ヶ月後のある日・・・山下さんが暗い顔をして、岩本部長の前に現れました。彼が手に持っていた封筒には「退職届」と書かれていました。
そして彼はその退所届をそっと岩本部長に渡し、会社を去ってしまいました・・・
山下さんに何が起こったのか?
さて、岩本部長のエピソードを見て頂きました。
これを見る限り、岩本部長の価値観は「仕事」だったことは分かると思います。更に彼はとても部下思いの上司でした。一生懸命、山下さんを励ましたのに、結局その思いは伝わりませんでした。
実は岩本部長、ここで無意識にあることをしているんですが、何が起こっているかあなたには分かりますか?
・・・そう、これこそが「価値観の押し付け」なんですね。
岩本さんは良かれと思って「仕事は頑張るもの!仕事を頑張れば報われる!!」という価値観を山下さんに押し付けていました。では、ここで1つ考えてみましょう。
「山下さんには一体どんな価値観があったと思いますか?」
・・・実は、彼が大切にしているのは「家族」でした。そして、この会社は給料や福利厚生は良いのですが、残業が多い会社でした。
これまでは奥さんと2人だったので、多少仕事で残業が続いても頑張ってこれました。たまには旅行へ行って楽しく過ごしていました。しかし、最近子供が生まれたことで彼はある違和感を持つようになりました。
「子供が生まれた今、もっと仕事を頑張らないと!・・・でもこのままこの仕事を続けて良いのだろうか?確かに、これまでは奥さんの理解を得て仕事を頑張ってこれた。でもそれをこの先もずっと続けるのか?
奥さんにばかり負担をかけたくないし、もっと子供と一緒にいたい!この職場は好きだけど、このまま続けることは出来ないかもしれない」
と。
では、内心そんな事を考えていた山下さんに対して、岩本部長の励ましはどんなものだったのでしょうか?
「お前ならできる!」
「社長が褒めてたぞ!」
「出世したら給料が増える!」
でしたよね。
つまり、岩本部長の「仕事に対する価値観」と山下さんの「家族に対する価値観」にズレが生じてしまったんですね。
もしここで、岩本部長が山下さんの価値観を理解して「家族で困っている事があるなら、いつでも相談してほしい」「今の君に必要なのは出世より、家族との時間だな!せめて子供の夜泣きがおさまるまでは、チームでサポートしよう!!」と伝えていたらどうでしょうか?
結果として山下さんが退職したとしても、彼の中には感謝の気持ちが芽生えたのは間違いないでしょう。そういった様子を見て、他の社員にも感謝の気持ちが生じ、モチベーションが上がるかもしれません。
このように「価値観のズレ」が意思疎通のズレを生み出し、結果として人間関係に影響を与えていることがお分かり頂けるでしょうか?
価値観の理解を最優先にする!

これは部下上司だけの問題ではありません。
あなたの会社の社長も「信頼できる部下がいない!」と困っているかもしれません。
友人、恋人、家族にいたる全ての人間関係に言えることですね。
ではどうしたら良いのでしょうか?
もうお分かりかもしれませんが「価値観の理解」が最優先事項ですね。
あなたはまず自分の価値観を知るべきです。そして「周りのあの人の価値観」を理解する必要があります。
それを知らないままだと、いくら熱意を込めても相手に伝わらない・・・岩本部長のようになってしまうかもしれません。
価値観やコミュニケーションについては、一般社団法人 思考・選択・行動アカデミーのメルマガでも詳しくお伝えしています。より詳しく知りたい場合は、是非こちらへ登録して下さい。

というわけで、今回は「職場の人間関係のズレはなぜ起きるのか?」についてお伝えしました。最後までお読み頂きありがとうございます。