コラム
自分の強みを知る方法:バランスの取れた思考が鍵
あなたは「自分の強み」をしっかりと理解していますか?
強みとは生まれ持った才能であり、他人よりラクに上手くできることです。
例えば
・想像力に長けていて、他人が思い付かないようなアイデアを思いつく
・コミュニケーション能力に長けていて、誰とでも仲良くできる
・場の空気感を読む能力に長けていて、他の人が気づかなことに気づける
・分析力に長けていて、無駄を省いたり改善することができる
といった強みがあります。
強み(弱みも)は誰でも必ず持っています。
強みが全く無い・・・という人はいません。
ただし、強みは持っているけど「上手く使えない人」は沢山います。
なぜなら「自分の強みを知らないから」です。
であれば、自分の強みを知れば良いだけ・・・なのですが、本題はここから。
実は
「強みを理解したとして、うまく使えない人」
も沢山いるんですね。
強みとは特別な能力ではなく、あくまで「自分にとっては当たり前で、楽にできること」です。
であれば、本来は意識しなくても使えるはずのですが・・・それができない人が沢山いるんです。
というわけで、今回は
「なぜ、自分の強みがうまく使えないのか?」
についてお話ししたいと思います。
これは、私がこれまで1,000人以上の方々にトレーニングを行う中で見えてきた「ある事実」の話です。
強みが活かせない原因:バランスの偏りによる影響
「なぜ、強みがうまく使えないのか?」
あなたは、その大きな原因が何だと思いますか?
これまで才能を扱うプロとして、人材育成トレーニングを行ってきた者の立場から言うとそれは・・・
「バランスが取れていないから」
です。
これは読んだままの意味なのですが、もっと具体的に言うと
「思考のバランスが取れていない」
ということです。
思考のバランスが取れていない状態とは「何かに対して極端に一喜一憂している状態」のことです。
極端に不安や恐怖を感じていたり、過度な喜び(刺激や興奮)を感じていたりしている状態ですね。
思考のバランスが崩れていると、様々なことに影響を及ぼします。
感情に振り回され過ぎてしまい、人間関係がうまくいかなかったり、お金で苦労したり、健康を損ねたりすることがあります。
・不安が大きすぎて行動が起こせない
・怒りが大きすぎて人を攻撃してしまう
・楽しいことがあると興奮しすぎて勢いで物事を決めてしまう
といったことが起きやすくなるからです。
話を戻して、このように思考のバランスが崩れてしまっている場合においては「強み」が発揮できないんです。
強みが行き過ぎると・・・
例えば「危機管理能力が高い」という強みを持った人がいたとします。
これは他の人が気づかないような、細かいことにまで目が向くという能力です。
ではそんな人の心が「不安が大きすぎる」という状態だったらどうなるでしょう?
リスクを回避しすぎるがあまりに、全く行動を起こさない・・・ということが考えられます。
では「想像力に富んでいる」という強みを持った人が「興奮と刺激を求めすぎる」という思考状態だったらどうでしょう?
次から次へと新しいアイデアが思いつくけど、物事を勢いで決めすぎて何一つ形にならない・・・ということが起きるかもしれません。
これらはつまり、思考の状態によって
「強みが弱みに変わっている」
と言えるわけです。
どれだけ優れた強みも、それが活かされるかどうか?は思考のバランス次第なんです。
ではどうすれば良いのでしょうか?
「じゃあ、思考のバランスを整えよう!」と言われても、なかなかピンときませんよね?
実際、整えようと思って整うほど単純なものではありません。
しかし、少しずつ整理をして「1つの出来事に一喜一憂しない」という状態を作ることは可能です。
強みを活かすためのバランスの取り方
思考のバランスを整え、必要以上に振り回されないためにはどうすれば良いでしょうか?
方法は色々あると思いますが、ここでは「物事のメリット・デメリットを両方見る」という方法をお伝えします。
極論「メリットかデメリットに偏りすぎている」から、バランスが崩れているわけです。
であれば物事をあるがままに捉えて、メリット・デメリットの両方を見つめてみることが、バランスを整える1つの方法になります。
例えば、あなたが強い不安を感じることを1つピックアップして下さい。
仮にここでは「人を信じること」としましょう。
そうしたら人を信じることのメリット・デメリットを全て書き出します。
<メリット>
・相手を頼るができる
・相手も自分を信じてくれる
・自分が気持ちよくいられる
<デメリット>
・期待したほどの結果にならないかもしれない
・相手の良いように扱われるかもしれない
・騙されるかもしれない
といった感じです。
バランスを崩している人は、このメリットかデメリットの「どちらかだけ」を見ている可能性が高いんです。
人を信じるのが怖い人は、信じた結果よく無いことが起こるのが怖い・・・
逆に人を簡単に信じる人は、人に騙されやすくなる・・・
これはバランスの問題ですね。
ここではその両方を眺めることで、バランスを整えるわけです。
何かの分野で成功している人は、ありとあらゆる結果を想定します。
良いことだけにフォーカスしたり、悪いことだけにフォーカスしたりしません。
どちらも併せて考えることで、より健全な行動を起こします。
これこそが「バランスが整っている状態」と言えるのではないでしょうか。
念の為、これは「ある程度、自分で考える余裕がある人向け」の方法です。
あまりに不安や恐れが大きすぎて、自分ではどうしようも出来ない・・・と感じる場合は、カウンセラーなどの専門家に頼って下さい。1人で何とかしようとせず、誰かの力を借りるのが最短最速の解決方法です。
まとめ
というわけで、今回は「なぜ、強みがうまく使えないのか?」について解説しました。
もしあなたも
「自分の強みに自信が持てない」
「自分の弱みにばかり注目してしまう」
「ある程度は自分の強みが分かっているんだけど、確信が持てない」
と感じる場合は「自分の思考状態」に目を向けてみて下さい。
それ次第で、あなたの強みは「最強の武器」にも「諸刃の剣」にも変化します。
是非、自分の強みに確信を持って役立たせて下さいね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。