コラム
チームメンバーの褒め方
あなたは人を褒めることが得意でしょうか?
そういう私は・・・非常に苦手でした。
昔の私は部下に対して
・そんな仕事はやって当たり前
・褒めてもらうことを期待するな
・そもそも褒めるのが照れ臭い・・・
という感じで、怒る事はあれど褒めることがとても苦手だったんです。
しかし「他人を褒められない=自分を認められない」のです。
これではいくら頑張っても、誰も報われませんよね。
というわけで、今回のテーマは
「チームメンバーの褒め方」
です。
「ウェルスダイナミクス」の周波数を学ぶと、メンバー各々の特性についての理解が深まります。
それはコミュニケーションにおいて、とても大きなメリットに繋がります。
個々の特性を理解すると、メンバーに対する
「適切な褒め方」
が分かるようになるでしょう。
“周波数”については事前にこちらをご覧頂くと理解が深まります。
【ウェルスダイナミクスって何?】あなたはどのタイプですか?4つの才能タイプからみるあなたの特性とは??
“褒める”によくある勘違い
まず最初に理解しなければいけないこと・・・
それは「“褒める”と“おだてる”は全然違う!」ということです。
たまに「とりあえず褒めておこう」という態度で部下やメンバーに接するリーダーがいます。
特徴としては「うわー、すごい!」が口癖になっている人ですね。
相手が何を言っても「すごいですね!」と返す人、結構見かけます。
でもこれは逆効果です。
中には曖昧に褒められるのが嫌で「え、何がすごいんですか?」と不信感を抱くタイプもいるからです。
冒頭で申し上げた通り、人によって「適切な褒め方」は変わります。
もしあなたが「うわー、すごい!」が口癖になっていたり、むやみやたらに人をおだててしまっている場合には、少し注意しておきましょう。
なぜ褒めることが苦手だったのか?
私は昔チームマネジメントを行なっていたことがありますが、当時は部下を褒めることが大の苦手でした。
「自分は冷徹な人間で、人としての心が無いのか?」
と、本気で悩んでいた時期もあります。
だからこそたまに褒めると相手は喜んでくれたりするんですが・・・なら良いよね、とはなりません。でも、こういう方って意外に多いんじゃないでしょうか?
ではなぜ私はこんなにも褒め下手だったのか?
いくつか理由はあると思いますが、ここでは2つほど挙げてみます。
①相手の良いところを見ていなかった
当時の私は、他人の悪いところばかりに目を向けていました。
実はこれこそが
「リスクを見極めることができる」
という私の才能でもあるのですが、他人からすれば嫌な奴ですよね。自分なら絶対に上司になって欲しくないです(笑)
私にとっては、相手の“出来ている所”よりも“出来ていない所”が目につきやすいのです。
なので、褒める前に自然に「ここはどうなっているの?」というリスクを指摘してしまうのです。
自分の特性に気が付いてからは、意識的に「相手が出来ている事はなんだろう?」ということに目を向けるようにしました。
そして、個人的にはもう一つの理由の方が大きかったのですが、それが「気を遣って褒めていると思われたくなかった」ということです。
②気を遣って褒めていると思われたくない
当時の私にとって「褒める」は「おだてる」ことだったんです。
褒めるには「相手をおだててコントロールしたい」という裏がある・・・そう思い込んでいたんですね。
実は私自身も“人から褒められること”があまり得意ではありませんでした。
心の中ではとても嬉しいのですが、どこかで「この人は俺のことを褒めて、都合の良いように動かそうとしているのか?」なんて思っていました・・・ひねくれてますよね。
なので、自分はそれを絶対にしたくなかったんです。
これは、そもそも「褒める」の本質が分かっていなかったからこその失敗です。
褒めることが苦手だった男の末路
私が会社員時代に、こんな事がありました。
ある日、ある女性スタッフが突然会社を辞めると言い出したんです。私は去る者は追わない主義でした。
・・・なのですが、そのスタッフは私が今後を期待していた希少な人材だったんです。
この時ばかりは私も焦り、急きょ2人で話をすることにしました。
その時の私は、
「なぜ辞めようと思ったの?僕は君に期待している。君は必ず伸びるしチームに必要な存在なんだ!」
なんて、ここぞとばかりに相手を褒めました。
それから1時間ほど、あれやこれやと相手の良いところを伝えました。
しかし、普段から人を褒めていないので説得力が生まれません。
その女性スタッフは頷きながら「この人は何をいまさら・・・」という態度でした。
私の言葉は全く彼女に伝わらなかったのです。
普段からその女性スタッフの良いところを認め、褒めることをしていれば彼女にも伝わったかもしれませんが、もう後の祭りでした。
“褒める”の本質
もしあなたが褒めることが苦手な場合、自分の中で次の質問を投げかけてみてください。
「相手を褒めることで、どんなデメリットがあると思いますか?」
・褒めることは相手をコントロールすることだ
・相手が調子に乗ってミスをするかもしれない
・自分が照れくさい
など、様々なことを感じるかもしれません。
では次に、もう1つの質問にも答えてみてください。
「相手を褒めることで、どんなメリットがあると思いますか?」
・相手が喜んで自分の能力以上の成果を出す
・現場に良い空気感が生まれ、チーム全体が活気付く
・何より自分が気持ち良く相手と接することができる
と感じるかもしれません。
褒めることのデメリットとメリットをそれぞれ考えた上で、今一度あなたのあり方を考えてみてください。
タイプごとの効果的な褒め方
とはいえ、普段から褒めることに慣れていないと、いきなり相手を褒めるのは想像以上に大変なことだと思います。
ですので今から「相手のタイプごとの褒め方」をお伝えしておきます。
こちらを理解しておくと、いざという時に「どうやって褒めれば良いか?」が分かると思います。
ここではウェルスダイナミクスにおける「周波数」を活用します。
【周波数とは?】
「周波数」とは、人の生まれ持った特性を4つに分けた時の総称です。
・ダイナモ
・ブレイズ
・テンポ
・スチール
の4つから成り立っています。
結論、この周波数によって「褒め方」は変わります。
<ダイナモ、ブレイズの場合>
ダイナモ、ブレイズは“自分の考え”を重要視したり、人と接することが大好きです。
なので大勢の前で
「よく頑張った!すごいね!」
と褒められると心地よく感じることが多いです。
<テンポ、スチールの場合>
このタイプは、そもそも目立つ場にいることが苦手な方が多いです。
なのでダイナモやブレイズのように、大勢の前で褒められるとどう反応して良いのかわからず心地よく感じない場合があります。
むやみやたらに褒めると「え、具体的にどこがすごいと思っているんですか?詳しく聞かせて下さい」と不信感を抱くこともあります。(言葉にはしません、心の中で思っています)
ですので、そんなテンポやスチールの方には「1対1」で褒める方がより伝わりやすいのです。
タイミングをみて「1対1」で話せる状況をつくり「今回は本当によくやってくれたね、とても助かったよ。ありがとう!」と伝えるのが良いでしょう。
たまには良いのですが、くれぐれも「すごかったね!流石だよ!」などの曖昧な言葉を使い過ぎないでくださいね。
テンポ、スチールは大勢と付き合うことが苦手ですが
「信頼のおける人」
との関係性を大切にしています。
「この人は信頼できる人だ!」と感じた人に尽くすタイプです。
より具体的な褒め方としては
「いつもありがとう!あなたのその思いやりにいつも助けられています。」
「あの作業のあの部分がとても丁寧で○○な効果があったよ!ありがとう」
といった風に伝えてあげると
「あっ、この人は自分をちゃんと見ててくれている」
と感じてくれるでしょう。
本当に相手を褒めるには・・・
ここまで“タイプごとの褒め方”を伝えましたが、これはあくまで褒めることのメリットを最大限活かすための方法です。
いくらタイプを知っていても、普段からコミュニケーションを疎かにしていたり、上辺で対応していれば相手はすぐに気が付くでしょう。
それ理解した上で、先程の女性スタッフの事例を見てみましょう。
職場を辞めると言った彼女は、テンポのエネルギーが強いタイプでした。
私は普段から彼女のことを褒めることはせず厳しく教育していましたし、彼女の中では、おそらく「この人は私のことを何も分かってくれていない」と感じていたことでしょう。
十分な信頼関係を築けていないタイミングで面談をしたわけです。
ここで急に取ってつけたような私の言葉は、彼女に響くでしょうか?
・・・当然、難しいですよね。
おそらく彼女のタイプを知っていたところで、その言葉が届く事はないでしょう。
褒めるとは「相手を尊敬して認めること」です。
それまでの私は結局、自分の体裁ばかりを気にして、相手に敬意を払っていなかったんですね。
ちなみに・・・この女性スタッフにはその後、普段から現場でコミュニケーションをとっている別のスタッフと話をしてもらいました。すると、なんと会社に留まってくれることになったのです。
その後も期待通りの活躍をしてくれて、私も彼女に対して感謝と尊敬の気持ちを抱けるようになりました。
この時から私は初めて「人を褒める」ことを意識し始めたのです。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は、
・褒めることのメリット、デメリット
・ウェルスダイナミクスの周波数を使った褒め方
・褒めることの本質
についてお伝えしました。
ウェルスダイナミクスは、コミュニケーション能力アップのツールとしても活用することができます。
あなたが
・同僚や部下、上司など職場の人間関係
・家族とのコミュニケーション
について困っているという場合は、まずご自身の特性から知ってみると良いと思います。
他者を知るにはまず自分から・・・ですね。
周波数のタイプは、こちらから”無料”で診断することができます。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。